フウロソウ科・アカバナ科・フトモモ科・ブナ科・クルミ科

フウロソウ目

  フウロソウ科(アメリカフウロ、ヒメフウロ)

フトモモ目

  アカバナ科(ヒルザキツキミソウ、ユウゲショウ)

  フトモモ科(フェイジョア、ブラシノキ)

ブナ目

  クルミ科(オニグルミ)

  ブナ科(クリ、マテバシイ)


アメリカフウロ(Geranium carolinianum)

<フウロソウ目・フウロソウ科・フウロソウ属>

2012/5/8            2012/5/8            2012/6/1

フウロソウ科フウロソウ属の1年草/越年草で、北アメリカ原産の帰化植物。

最近では、広く日本全体に分布しており、道端などでよく見かける。

草丈は、30~40cm程度で、茎、葉柄、花柄と全体に白い軟毛がある。

葉は円形で5深裂し、裂片はさらに細かく分裂する。

花期は4月~6月で、花は、葉腋から花柄を伸ばし数個付く。

花径は8mm前後で、花弁と萼片は5個で、オシベは10本で、メシベを囲むように付く。

 

2012/5/8 写真では、花が大きく見えるかもしれませんが、実際は、1cmにも満たない小さな花です。

そのため、道端で咲いていても、あまり目立ちません。

写真のものは、石垣の上に生えていて、ちょうど目線が合ったので気づいたものです。

ゲンノショウコなどに似ていますが、葉の切れ込みが大きく、花も小さいので区別できます。

2012/6/1 久しぶりに見ると、花はすっかり終わり、果実になっていました。

果実は、成熟すると真っ黒になるようです。

2012/12/27

昨秋に芽吹いて、春を待っているアメリカフウロです。

2013/4/18

すっかり大きな株になり、たくさんの花を付けていました。

一緒に写っている青い小さな花は、キュウリグサです。

アメリカフウロも直径10mm程の小さな花ですが、キュウリグサは直径2mm程しかありません。

2014/5/20

昨年見かけた大きな株ですが、気が付けば花は終わり、たくさん結実していました。

中には、既にはじけて種子を飛ばしたものも見受けられます。

右の写真の右側で、くるっとカールしているのがそうで、下部が裂けて丸まるときに種子を飛ばします。

2015/5/20

今年も完熟して黒くなった果実がたくさん付いていました。

試しに、その1つに触ってみたところ、くるっと弾けて種子を飛ばしました。

上の写真は、その前後の様子です。巻き上がったさやの中が空っぽになっています。


ヒメフウロ(Geranium robertianum L.)

<フウロソウ目・フウロソウ科・フウロソウ属>

フウロソウ科フウロソウ属の一年草で、在来種。

日本では、伊吹山など限られた地域に分布する。

海外では、アジア、ヨーロッパ、北アメリカなどの北半球の温帯域に広く分布する。

しかし、近年、観賞用のものが、北海道や本州で帰化している。

草丈は40cm程前後で、茎や葉柄には腺毛がある。

全体に特有の匂いがあり、これが塩を焼いたときの匂いに似ていることから、シオヤキソウの別名がある。

葉幅は7cmほどになり、3全裂し、裂片は細かく分裂する。葉は対生し、花期が終わると紅葉する。

花期は5月~8月で、花径は15mmくらい、花弁は5枚、オシベは5本。

花色は淡紅紫色から赤紫色で、花弁に濃い2本のすじがある。

また、葯の色には、赤、淡紅紫色、黄の3種類がある。

 

2012/4/24

さて、資料によると伊吹山など一部の山間部でのみ自生と書かれています。

しかし、この写真のヒメフウロらしきものは、多摩川への道端や庭に植えられているのが少なからず見られます。

写真で比較する限り、花や葉の特徴は一致しており、同じものにしか見えません。

ヒメフウロに観賞用に移入されたものがあるようなので、それが逸出して野生化したものと思われます。

2012/7/3

花も盛りを過ぎ、葉も赤く染まったヒメフウロを見かけました。

2ヶ月ほど前とは、かなり趣が異なります。

まだ、花は咲き続けていますが、葉が少なくなり、果実が多くなりました。

2013/4/19

今年も、昨年と同じ場所でヒメフウロが花を咲かせていました。

咲き始めたばかりで、まだ、初々しい感じがします。

2016/4/8

今年も、同じ場所でヒメフウロが花を咲かせていました。

今まで、ツボミの写真がなかったので、ツボミと共に花もアップで撮り直しました。

ツボミには、長い毛がまばらに付いています。

2016/4/25

上の写真を撮った場所より少し奥まった所に、ヒメフウロの大きな株があることに気が付きました。

目の前しか見ていなかったのでしょう。こんな大きな株を見過ごしていたとは。


ヒルザキツキミソウ(Oenothera speciosa)

<フトモモ目・アカバナ科・マツヨイグサ属>

2013/5/9                2012/5/16

アカバナ科マツヨイグサ属の多年草で、北米が原産地の帰化植物。

観賞用に輸入されたものが野生化し、各地で見かけるようになった。

草丈は30~60cmで、横に伸びる根茎で群生し、茎の下部は木質化する。

葉は互生し、上部の葉には波状の鋸歯があるが、下部の葉では深い切れ込みがある。

花期は5月~8月で、直径5cm前後の淡紅色か白色の4弁花を付ける。

花弁は広倒卵形で、基部は黄色味を帯びる。オシベ8個あり、メシベの柱頭は十字に4裂する。

花弁のすぐ下に萼片が4個あり、片側に捲れ上がる。

その下に長さ10~20㎜程の花托筒があり、花後、花托筒から落下する。

 

河川敷のゴルフ場脇で咲き始めているのを見かけました。

近くに花壇らしきものがありますので、以前、植えられたものが広がって行ったものと思います。

ユウゲショウと比較すると、花色は淡くなるものの花が大きい(50mm前後)ので、よく目立ちます。

ユウゲショウ同様、昼間に花を咲かせますので、この名が付いています。

2012/5/11

一般的には、ピンクの花が多いのですが、たまに白花の物があります。

このゴルフ場脇にも、1株だけ白花を付けていました。

2012年にはきれいに咲いていたのですが、今年は咲く前に除草されてしまい、見れませんでした。

ヒルザキツキミソウの大群落

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021/5/11

国道250号線の中央分離帯で見られたヒルザキツキミソウの大群落です。

ピンクの花が断然多いのですが、白花の群落も所々で見られました。

なお、右の写真に少し写っている黄色い花は、オオキンケイギクで巨大な群落を形成していました。


ユウゲショウ(Oenothera rosea)

<フトモモ目・アカバナ科・マツヨイグサ属>

アカバナ科・マツヨイグサ属の多年草で、南米から北米南部が原産地の帰化植物。

現在は、世界中の温暖な地域に広く分布している。

草丈は20~30cmであるが、条件によっては50cmを超えることもある。

茎には軟毛があり、葉は互生して、葉身はやや幅広の披針形である。

花期は5月~9月で、茎の上部の葉腋に直径15mmほどの紅紫色の花を付ける。

花弁は4個で、紅色の脈があり、中心部は黄色い。なお、稀に白花も見られる。

オシベは8個あり、葯は赤味を帯びた白で、メシベの先は淡紅紫色で4裂する。

熟した果実は、雨に濡れると裂開し、種子が飛び散る。

 

2013/4/19

多摩川への道路脇でユウゲショウが花をほころばせ始めていました。

花は小さめですが、目立つ花色なので、目に付きます。

写真のように根元でよく分枝して、大きな株になります。

※ 左の写真で花の横の細い茎はキュウリグサです。

2013/4/22                2013/4/26

ユウゲショウの花が、あちらこちらで見られるようになってきました。

ユウゲショウの花のアップです。直径15~20mm程で、淡紅色の4弁花です。

メシベは、先端が花弁と同じ淡紅色で4裂し、オシベは8本あります。

白花のユウゲショウ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017/5/17

神奈川県の城山湖の近くで見つけたユウゲショウの白花です。花色以外は特に変わった所はありません。

ユウゲショウが大きな群落を作っていたのですが、その中に1株だけ白変種が咲いていたのです。

白変種は稀に発生するようですが、全体の色素がなくなり白くなるアルビノとは異なります。


フェイジョア(Feijoa sellowiana)

<フトモモ目・フトモモ科・フェイジョア属>

2014/5/7            2014/5/8            2014/5/13

フトモモ科フェイジョア属の常緑小高木で、南米が原産の亜熱帯果樹。

樹高は2~7mで、樹皮は灰褐色で、不規則に裂け目が入り、剥がれる。

葉は対生し、長さ3~7cmの楕円形で先は鈍形。葉表は濃緑色で光沢があり、葉裏は綿毛が密生して銀白色。

花期は5月~8月で、茎頂や葉腋の集散花序に数個付き、直径4cm前後の花をつける。

花弁は、内側が赤褐色で外側が白色で分厚く、花弁に糖分を含む。

オシベは長さ15かr25mmで、花糸は緋色、葯は黄色。

果実は、長さ3~8cmの楕円状卵形で、緑色~幹どり色。果肉は緑色で芳香がある。

多くの品種では自家受粉できないため、異なるDNAの木を2本以上隣接して植える必要がある。

果実は、自然落果したものを更に追熟させて、生食またはジャムやゼリーなどに加工される。

 

多摩川への途中の公園で、植え込みの中で見つけたオリーブらしき木のツボミです。

しかし、花の付き方がオリーブとは異なり、新枝の先に1つづつ独立したツボミが数個付いています。

どうやら、オリーブの仲間だと思ったのですが、異なるようです。

2014/5/28

ツボミが大きく膨らみ、1つだけですが、花がほころび始めていました。

どのような花なのか、気になっていたのですが、どうやら赤系統の花が咲くようです。

2014/6/3            2014/6/4            2014/6/3

2014/6/3            2014/6/4            2014/6/10

花が次々と咲き始め、その独特な姿形から、フェイジョアと分かりました。

とはいっても、品種名までは分かりませんでした。非常に種類が多いそうです。

上の写真は、いろいろ撮った写真を、花の咲く順番にならべたものです(時系列にはなっていません)。

花は、次々と咲き、数十以上の開花が見られました。が、どれくらいの数、結実するでしょうか。

昨年、この木で確認できた果実の数は数個でした。今年もその程度なのでしょうか。

2014/7/10             2014/7/8             2014/7/30

7/8,10 大きくなるかどうかは分かりませんが、まだ、ほとんどの子房は落下していません。

7/30 一部のフェイジョアの果実が大きくなり始めていますが、まだ、数はそう多くはありません。

2014/6/3            2014/6/10          2014/7/10

花を拡大したものですが、1本のメシベの花柱を、数十本のオシベが取り囲んでいます。

花が成熟すると、まず、花弁が落ち、その付け根の萼片のみが残ります。

その後、オシベも次々と落ちてメシベだけが残りますが、それもやがて落ちます。

1ヶ月経過して、子房がいくぶん膨らんだような気がします。萼片も色あせてきました。

なお、萼片は、果実の蔕(へた)となって最後まで残ります。


ブラシノキ(Callistemon speciosus)

<フトモモ目・フトモモ科・ブラシノキ属>

フトモモ科ブラシノキ属の常緑高木で、オーストラリア原産。

樹高は数mになり、枝先に10cm前後の穂状花序を付ける。

開花後直ぐに花弁や萼は落ちてしまい、多数の雄しべが残る。

花糸は赤(または白)で、黄色い葯が付き、その様がブラシのように見えるのが名前の由来。

花後、果実が枝を取り巻くように付き、数年は残る。

 

2015/5/8

多摩川への道路脇の公園で、ブラシノキのツボミが膨らんでいました。

開花も近いと思われます。

2015/5/21

ちょっと間が空いてしまったのですが、様子を見に行くと、開花ピークは過ぎていました。

本来の開花は今頃なのですが、秋に咲いていたので掲載していました。

そのため、本来の開花期の様子も掲載する事にしました。


オニグルミ(Juglans mandshurica var. sachalinensis)

<ブナ目・クルミ科・クルミ亜科・クルミ族・クルミ亜族・クルミ属>

クルミ科クルミ属の落葉高木で、自生種。雌雄同株。

日本では、北海道から本州、四国、九州まで全国に分布する。

日本以外では、樺太に分布する。

樹高は7~10mになり、樹冠は丸くなる。樹皮は暗灰色で、縦に割れ目が入る。

葉は互生し、奇数羽状複葉で、長さは40~60cm。

葉柄と葉軸に褐色の軟毛や腺毛が密生し、小葉は5~9対が付く。

花期は5月~6月で、葉の展開と同時に開花する。

雌花序は新枝の先に直立して付き、雄花序は前年枝の葉腋から垂れ下がる。

雄花序は、開花時には10~20㎝に伸び、小さな雄花が密集し、オシベは10~20個ほどある。

雌花序は、長さ10㎝前後で、花軸には長毛と腺毛が密生し、雌花が10個ほど付く。

子房は、苞と小苞、花被片が合着した筒状の花床に包まれ、花柱は2裂して、柱頭は濃赤色。

 

2013/4/17

多摩川の河岸近くにある大きな木で、枝から多数の雄花序が垂れ下がっていました。

このような雄花序を付けるのは、コナラやクヌギなどですが、その形からは特定できませんでした。

2013/6/27

久しぶりに木を見上げると、大きな丸い果実を多数付けていました。

その果実の形状から、オニグルミとしましたが、果実の形状を確認するまでは断定はできません。

一般に販売されているクルミの仁は、テウチグルミやシナノグルミのものです。

オニグルミに比較して、種子が大きく、殻が割り易いため、収穫が容易なためです。

ただ、オニグルミも食用であり、仁を取り出すのは容易ではないですが、味は濃厚だそうです。

2013/11/6

落下して、果肉が朽ちたものをいくつか拾い、種子の形状を確認しました。

その種子の形状から、ヒメグルミではなく、オニグルミと確認しました。

いくつか持ち帰り、割るのに苦労しましたが、おいしくいただきました。

2014/4/15             2014/4/23             2014/4/25

昨年は、見損ねたオニグルミの雌花ですが、今年はしっかりと見ることができました。

枝先に展開する葉の中なら穂状花序が立ち上がり、苞の中から赤い花柱を花びらのように開きます。

その色ですがかなり強烈なエンジ色で、見た目は肉のような色をしています。

2014/4/15                 2014/4/25          2014/4/25

雄花序は、前年の葉腋から垂れ下がり、その長さは長いもので30cmに達します。

枝先の若葉の手前側に多くの雄花序が垂れ下がっているのは、かなり目を引きます。

                      2014/5/7

                      2014/5/13

                      2014/5/20

                      2014/5/28

                      2014/6/4

5/7 2週間ほど経過した雌花の様子です。エンジ色の花柱は健在ですが、いくぶん黒ずんでいるように思います。

    そして、子房がかなり大きくなっており、花柱とのバランスがかなり変わっています。

5/13 子房はさらに大きくなり、花茎も伸びたようです。

5/20 大きくなった子房の重みで、花茎がたわんできています。それにしても大きくなるのが早いですね。

5/28 一回りぷっくりと果実の幅が太くなり、全体が大きく垂れさがっています。

6/4 さらに丸みを帯びてきた果実ですが、その重みで花茎が大きく下に垂れ下ってしまいました。

    1つ、受粉に失敗したのか、茶色く縮んでしまったものが付いていました。


クリ(Castanea crenata)

<ブナ目・ブナ科・クリ属>

                   2016/5/13

                 2016/5/24

ブナ科クリ属の落葉高木で、栽培品種の原種で山野に自生するものは、シバグリまたはヤマグリと呼ばれる。

暖帯から温帯にかけて分布し、日本および朝鮮半島南部が原産地。

日本では、北海道西南部から本州、四国、九州に分布する。

樹高は20m前後までになり、樹皮は縦に深い割れ目が生じ、灰色で厚い。

葉は互生し、長さ10cm前後の長楕円形で先が尖る。縁には鋭く尖った小さな鋸歯が並ぶ。

葉柄は1cm前後で、托葉も長さ1cm程度。托葉は、開葉後に落下する。

雌雄同株で、新枝の葉腋から長さ10cm以上になる尾状花序を斜め上向きに出す。

基部に1個か2個の雌花が付き、その先は全て雄花。なお、雌花がないものも多い。

雄花は無柄で、苞の脇に複数固まって付く。短い花被が開くと長いオシベが伸び出してくる。

開花間もないころは無精髭のようなオシベも、満開となるとビッシリと出て、猫の尻尾のようになる。

雌花は、緑色の総苞の中に3個ずつ入っている。総苞は最初は球形だが、その後披針形の鱗片で覆われる。

花柱は、長さ数mmの淡いクリーム色の針状で、総苞の外に飛び出していて、授粉後もしばらく残っている。

果実は、堅果(いわゆるドングリであるが、クリと区別する)で、秋には熟す。

鋭い毬で覆われた殻斗(かくと)は扁平で、成熟すると4つに割れて、果実が顔を出す。

 

2016/5/13 普段とは異なるルートを散歩していて、クリの木に気が付きました。

今年伸び出した新枝に花序がたくさん付いていましたが、まだ、ツボミは固いじょうたいでした。

2016/5/24 クリの様子を見に行くと、雄花が開花を始めていました。

まだ、五分咲きといった所ですが、開花の進んだ花序はオシベが展開していました。

2015/5/24

雌花はないかと探したのですが、見つけられませんでした。

後で、画像を確認している際、それらしきものを見つけましたが、ピント外ではっきりとは分かりません。

上の写真で、右下中央寄りで、ほぼ横に伸びている花序の根元近くに見えているのがそうです。

開花しているのが花序の根元で、まだ、雄花は開花していないので、間違いはないと思います。

クリの花の匂いに付いて

栗の花には特有の匂いがあり、その匂いが人の精液の匂いに似ていると言われています。

その原因は、スペルミンというポリアミンが、両方に含まれているためというのが俗説です。

しかし、最近の分析で、栗の花の臭気成分にはスペルミンは含まれていないことが分かったそうです。

栗の花の匂いの元は、不飽和アルデヒドで、アミン類ではなくカルボニル化合物だそうです。

ただし、栗がツボミに分化していく際、スペルミンが作用するそうで、その辺から俗説が出たのかも。

ちなみに、ごく少量のスペルミジン-スペルミンは、多くの動植物で鍵化合物として作用しているとのことです。

クリの雌花 <開花~結実>

自宅近くの栗の果樹園で見かけたクリの雌花の成長の記録です。

食べる状態になったクリのイガやクリの実はよく見かけるので、記憶にあるのではないでしょうか。

雌花が咲いてからの成長途中の様子を見た人は、少ないのではないかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016/5/25             2016/5/25             2016/5/25

<左端> 球形の総苞から雌花の花柱が伸び出したばかりで、まだ、鱗片は見えていません。

     左端や中央で、開花した雌花の1つ先にあるのは、開花前の雌花です。

<中央> 左端よりは少し成長した雌花で、鱗片ナシ着物が見え始めています。

<右端> さらに成長した雌花で、披針形の鱗片が良く見えています。

     雄花も開花を始めており、数本のオシべが花被片から伸び出してきています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2015/6/6            2015/6/13             2015/7/11

6/6   さらに成長した雌花で、披針形の鱗片も鋭くなり、毬栗らしくなってきました。

6/13 さらに毬栗らしくなってきた雌花ですが、まだ、花柱はしっかりと残っています。

7/11 もうこの時期になると、すっかり毬栗と変わりません。雄花もすっかり枯れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2015/9/19             2015/9/19             2015/9/23

9/19 成熟した殻斗(かくと)が、茶色くなり4つに割れ始めています。

   左端は、4つに割れたところで、中央はその割れ間から果実(栗)が顔をだしています。

9/23 大きく割れた殻斗から、果実(栗)が落ちかけています。

クリの虫えい(クリメコブズイフシ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016/4/16             2016/4/16          2016/4/23

自宅近くにある栗の果樹園で見かけた栗の虫えいです。

新葉を展開したクリの枝先に見られ、クリタマバチが寄生して出来る虫こぶです。

新芽の先の方が赤く膨らみ、枝先に赤い実がなっているように見えます。

この虫こぶができると、実がならずに木が枯れることもある栗の害虫です。

枝によっては、この虫こぶがたくさん付いていて、大丈夫かと心配になってしまいます。


マテバシイ(Lithocarpus edulis)

<ブナ目・ブナ科・マテバシイ属>

ブナ科マテバシイ属の常緑高木で、日本固有種。雌雄同株。

日本では、本州の房総半島の南端、紀伊半島、九州から南西諸島の温暖な沿岸地に分布する。

上記以外の地域で見られるものは、薪炭用に植栽されたものや、そこから逸出したもの。

樹高は10~15mで、幹は灰黒色、平滑で、樹皮に縦の白色の筋が入る。

葉は互生して螺旋状に並び、長さ5~20cmの倒卵状楕円形で、先は短く尖り、基部は楔型。

厚い革質で、全縁。葉表は光沢があり、葉裏は淡緑褐色。長さ10~25mmの葉柄がある。

花期は6月で、雄花序は新枝のわきから数個が斜上し、雌花序は新枝の上部の葉の脇から斜上する。

雄花序には、褐色の長さ1mm前後の苞が多数付き、その脇に2~3個ずつ雄花がつく。

花被は皿状で6裂する。オシベは12個あり、花糸は長さ4mmほどになる。

雌花序には、雌花が2~3個付き、その上部にはしばしば雄花が付いていることがある。

雌花は、総苞に包まれた直径10mm前後の球形である。

果実は、堅果(ドングリ)で、熟すのに2年を要する。つまり、ひと冬越して、翌年の秋に熟す。

果実は、タンニンをあまり含まないため、アク抜きを必要とせず、そのまま食用になる。

 

2014/5/19

マテバシイの雄花序がたくさん伸び出して来ていました。

開花前の雄花が、瘤のようにびっしりと付いています。

雌花序は、まだ、未成熟で、雄花序の半分にも満たない大きさでした。

昨年、受粉した雌花序が、雄花序の下で、小さなドングリになっています。

どんぐりと言っても、その先端が覗いているだけで、まだ全体を殻斗が覆っています。

2014/5/26

雄花序はまだ開花していませんが、雌花序も大きく伸び出していました。

雌花は、雄花ほどびっしりとは付いておらず、根元近くの雌花は、メシベの柱頭が見えています。

2014/6/3

雄花序の雄花が開花していました。びっしりとオシベが雄花序を覆っています。

中央は、雌花序ですが、途中から雌花が雄花に変わっています。

先端の雄花が開花し始めたようで、オシベが10本ほど伸びています。

この木の雌花序は、ほとんど、途中から雄花に変わるタイプのようです。

2014/6/4

満開時の様子ですが、雄花のオシベが非常に多いので、雄花序は数倍の太さになったように見えます。

枝によって、雌花序のないものや、昨年の雌花序に多くの果実が付いている枝などがあります。

多くの果実のためか、雄花序は少なく、その成長も遅いようです。

昨年の雌花序の先の方には果実が付かず、枯れたようになっていますが、雄花が付いていた部分です。

2014/5/19             2014/6/4            2014/6/23

2014/7/10             2014/7/18             2014/7/30

6月の初旬まで、昨年のドングリも、まだ、殻斗から先端が覗いているだけの状態でした。

今年の花も終わった6月下旬になると、殻斗を押し開いてドングリが顔を出していました。

今年の授粉という一大事業が終わり、ドングリが成長を始めたようです。

7月にはいると、大きいものは、良く見かけるドングリの形に成長しています。

成長にかなりばらつきがあるようで、まだ、昨年からあまり変わっていないものもあります。