トカゲ科・カナヘビ科・ヒナコウモリ科・モグラ科

有鱗目・トカゲ亜目・トカゲ下目

 トカゲ科(ヒガシニホントカゲ)

 カナヘビ科(ニホンカナヘビ)

コウモリ目・コウモリ亜目

 ヒナコウモリ上科ヒナコウモリ科(アブラコウモリ)

トガリネズミ目

 モグラ科(アズマモグラ)


ヒガシニホントカゲ(Plestiodon finitimus)

<有鱗目・トカゲ亜目・トカゲ下目・トカゲ科・トカゲ属>

日本では北海道から本州東部に分布している。

日本以外では、ロシア極東部に分布している。

全長は20cm前後になり、体はずんどう型で金属光沢があり、ウロコが細かい。舌は先が2つに分かれない。

幼体は、体色が黒や暗褐色で5本の明色の縦縞が入り、尾部がメタリックブルーである。

オスの成体は褐色で、体側面に茶褐色の太い縦縞が入る。繁殖期には側頭部から喉、腹部が赤みを帯びる。

メスは幼体の色彩を残したまま成熟することが多い。

以前は、日本に生息する3種(ヒガシニホントカゲ、ニホントカゲ、オカダトカゲ)は、同一種とされていた。

これらは外見がそっくりで、見分けがつかなかったためだが、DNA解析から2012年に3種に分類された。

西日本に分布するニホントカゲとは、若狭湾から琵琶湖を通り、

三重県から和歌山県に抜ける分布境界線で分かれている。

また、伊豆半島から伊豆諸島にかけては、オカダトカゲが生息している。

2013/8/28

河川敷近くのコンクリート壁の所で、ヒガシニホントカゲに合いました。

シッポがメタリックブルーに輝いているので、まだ、幼体のようです。

もう少し見やすい場所に動いてくれるといいのですが、これ以上近づくと逃げられそうなので諦めました。

なお、本種はトカゲなので舌先は割れていません。

ヒガシニホントカゲの成体

2021/4/30

相模原市と町田市の境を流れる境川に沿った通路脇で見かけたヒガシニホントカゲです。

褐色の体色で、体側面に茶褐色の太い縦縞が入っているオスの成体です。


ニホンカナヘビ(Takydromus tachydromoides)

<有鱗目・トカゲ亜目・トカゲ下目・カナヘビ科・カナヘビ属>

日本の固有種で、北海道から九州、四国、種子島まで、広く分布している。

全長は20cm前後になり、尾が全体の2/3程を占める。ニホントカゲより、相対的に尾は長い。

鱗には光沢がなく、表面はザラザラして乾いた感じに見える。

背面の鱗は特に大きく、1本の強い稜線があるため、背面全体を前後に走る隆条が形成される。

隆条はm普通6本あり、両外側の隆条が最も強い。舌は先が2つに分かれている。

2012/7/2

ふと足元を見ると、ニホンカナヘビが草の陰から飛び出して行きました。

少し先の方で止まったので、写真に収めることができました。

地味な光沢のない褐色のため、枯れ草の中に入られると見つけるのが難しいです。

写真はありませんが、この日は、シマヘビも見かけました。

細い通路をサッと横切って行ったので、カメラが間に合わず、撮影できていません。

2014/9/12

多摩川の川縁を歩いていると、アレチウリの葉の上でじっとしているニホンカナヘビを見かけました。

前回見かけた時は、尾が葉に隠れていて、全身を撮影できませんでしたが、今回はなんとか撮影できました。

尾端は葉に隠れていますが、尾がかなり長く、全長の2/3を占めるというのが分かります。


アブラコウモリ(Pipistrellus abramus)

<コウモリ目・コウモリ亜目・ヒナコウモリ上科・ヒナコウモリ科・アブラコウモリ属>

ヒナコウモリ科アブラコウモリ属のコウモリの1種で、日本では唯一の住家性の種である。

そのため、人間にとって最も身近なコウモリであり、その習性からイエコウモリの別名がある。

また、別名をアブラムシともいい、種小名の「abramus」はこれに由来する。

これは、九州北部でアブラムシと呼んでいたために、それがヨーロッパで紹介されたことによる。

なお、江戸時代には、このアブラムシという名前が全国で一般名称であったとされる。

分布域は、シベリア東部からベトナムにかけてのアジア大陸、台湾、日本である。

日本では、北海道道南部から、本州、四国、九州、多くの島にも分布する。

大きさは、前腕長30~35mm、頭胴長38~60mm、尾長29~45mm、体重5~11gである。

体毛は黒褐色~暗灰褐色で、皮膜は灰褐色~明褐色をしている。

市街地を中心に平野部に広く分布し、民家のない山間部などには生息しない。

15mmほどの隙間があれば出入りでき、家屋の瓦の下、壁の隙間などが主な生息場所である。

夜行性で、昼間は生息場所で休み、日没後に活動し、日没後2時間ほどが最も活発に活動する。

11月中旬~3月下旬にかけて冬眠し、冬眠中でも暖かいと活動することがある。

2013/4/25

多摩川の土手を散歩中、頭上を茶色っぽい大型の蛾のようなものが通り過ぎました。

えっと思って、振り返ると、蛾ではなく、どう見てもコウモリです。

ご存じのことと思いますが、コウモリは夜行性で、暗くなってから出てきます。

そのコウモリが真昼間に、河川敷をあちこち飛び回って、餌(小型昆虫類)を取っていました。

うす暗くなってから飛び回るコウモリはよく見かけますが、昼間に見たのは初めてです。

土手の上空をグルグル回った後、民家の方へ消えて行きました。


アズマモグラ(Mogera imaizumii)

<トガリネズミ目・モグラ科・モグラ亜科・モグラ族・ニホンモグラ属>

日本固有種であり、主に越後平野の一部を除く静岡県・長野県・石川県以北の東日本を中心に生息する。

また、孤立個体群が京都府・紀伊半島・広島県・四国にも分布する。

アズマモグラより一回りい大きなコウベモグラと箱根の東西で棲み分けているという話もあります。

それは、コウベモグラがアズマモグラを駆逐して東進したが、箱根を越えられなかったいう落ちです。

上記の真意はともかく、実際に本州の中部を境に棲み分けているのは事実のようです。

2014/11/28

多摩川の河川敷を散歩していると、あちらこちらに土が盛り上がったモグラ塚が見られます。

撮影場所からいって、アズマモグラのモグラ塚で間違いはないと思われます。

しかし、モグラ塚はたくさんあっても、モグラに遭遇した事はありませんので、断定はできません。

過去を振り返ってもモグラを見たのは、1度きりです。

神戸の六甲山をハイキング中、側溝に落ちて登れなくなったコウベモグラを見つけました。

側溝の中を右往左往していたので、拾い上げて逃がしましたが、前脚の力が強かったのは覚えています。