(参) いろいろなスズメバチ科のハチ

毎年のようにスズメバチに刺されたニュースが利かれます。

もっとも怖いのはオオスズメバチですが、被害が多いのはキイロスズメバチでしょう。

人家に近い場所で営巣し、大型の巣を作り(当然働きバチも多い)、攻撃性が高いとくれば、必然かもしれません。

スズメバチのニュースが多いですが、おそらく、アシナガバチの被害も多いのではないでしょうか。

スズメバチ以上に人家や近い場所に営巣するので、人との出会いも多いはずですので。

これらのスズメバチ科のスズメバチとアシナガバチの見分け方や比較をしてみたいと思います。

 

◎都市部で出会うスズメバチとアシナガバチ
◎よく似たアシナガバチの識別方法

都市部で出会うスズメバチとアシナガバチ

<ヒメスズメバチ>

[体長:30mm前後]

<コガタスズメバチ>

[体長:25mm前後]

<キイロスズメバチ>

[体長:20mm前後]


キイロスズメバチは体長は20㎜前後と最も小型ですが、凶暴さはオオスズメバチと大差ありません。

その巣の規模においても最大級で、直径50cm、5,000匹以上の規模になります。

この中では、最も注意を要する種で、むやみに近づくのは非常に危険です。

ヒメスズメバチは、この中では最も大型で威嚇性が強いですが、攻撃性は最も弱い種です。

そのため、まとわりつくように飛び回ることもありますが、手を出さなければ、攻撃されることは稀です。

コガタスズメバチも比較的攻撃性が弱い種ですが、被害は多い種です。

開けた場所に営巣するため、住居近くに営巣する事も多く、気付かずに近づいて刺される事が多いようです。

セグロアシナガバチ

[体長:23mm前後]

フタモンアシナガバチ

[体長:16mm前後]

コアシナガバチ

[体長:14mm前後]


スズメバチに対して、アシナガバチの仲間の巣は、単層で部屋数も数百以下と規模は小さいです。

直接、巣を揺らすとかしなければ、近づいても襲ってくることは稀です。

しかし、その毒はスズメバチよりは弱いとはいっても強烈です。

特にコアシナガバチは、その攻撃性、毒性ともセグロアシナガバチ級で、小さいからと言って侮ってはいけません。

いずれも2度刺されればアナフィラキシーショックを起こすこともありますので、注意が必要です。

子供の頃、知らずに巣の近くを歩き、フタモンアシナガバチに刺されたことがあります。

その動きは、極めて速く、サッと飛んできて、腕を毒がなくなるまで刺し続けて飛び去りました。

その間、数秒の出来事で、腕には直径数㎝から数㎜まで、徐々に小さくなる刺し後が残りました。

その痛さは、今でも忘れません。以来、再び刺されることがないよう細心の注意を払っています。

   <セグロアシナガバチ>       <キイロスズメバチ>

セグロアシナガバチとキイロスズメバチを並べて比較すると、その違いが良く分かります。

体長に大差が無くても、セグロアシナガバチが全体に細身であることが明瞭です。

 

その違いは頭部でも同じで、顎の大きさというか、強靭さに関してもキイロスズメバチに軍配です。

よく似たアシナガバチの識別方法

<セグロアシナガバチ>

ヤマトアシナガバチ

キボシアシナガバチ

コアシナガバチ