キンポウゲ目
ケシ科(タケニグサ)
ツヅラフジ科(アオツヅラフジ)
メギ科(ナンテン)
タケニグサ(Macleaya cordata)
<キンポウゲ目・ケシ科・タケニグサ属>
ケシ科タケニグサ属の多年草で、在来種。
日本では本州から四国、九州に分布し、日本以外では、東アジアに分布する。
荒れ地や空き地などに最初に見られるパイオニア植物の代表種で、草丈は1mを超える。
葉には大きな切れ込みがあり、裏面は細毛があり白っぽく見える。
茎の先に円錐花序を付け、小花をたくさん付ける。
花には花弁はなく、ツボミの時に白く見えているのは、2枚の萼。
開花と共に萼も落ち、多数の細いオシベが目立つ。
2013/5/29
多摩川への途中の幹線道路の中央分離帯で、植栽に交じってタケニグサが生えていました。
まだ、若い株のようで、草丈は50cm程しかなく、未開花の円錐花序が付いていました。
2013/6/27
1ヶ月ほど経過したタケニグサの様子です。
花は、円錐花序の先の方に一部が残っているだけで、後は果実になっていました。
花は、中央に花柱が伸び、柱頭は赤褐色を帯びています。
多数のオシベが花柱の周りにあり、白い部分が花糸で、その先のくすんで折れ曲がっている部分は葯です。
花後、花柱の部分が成長して果実になりますが、まだ、未成熟な状態でした。
果実は、熟すると垂れ下り、白い粉を吹いたようになります。
アオツヅラフジ(Cocculus orbiculatus/Cocculus trilobus)
<キンポウゲ目・ツヅラフジ科・アオツヅラフジ属>
2012/5/30 2013/6/11
ツヅラフジ科アオツヅラフジ属のつる性落葉木本で、在来種。
日本では、北海道から九州に分布している。海外では、朝鮮半島から中国南部、フィリピンなどに分布する。
花期は7月~9月で、雌雄異株。枝先と葉腋に小さな花序をだし、黄白色の小花を付ける。
萼片、花弁は雄花雌花ともほぼ同じで、花弁と萼片は各々6個で、萼片は花弁より大きく、花弁の先は2裂する。
雄花のオシベは6個、雌花のメシベは子房が6個の心皮に分かれ、仮オシベが6個ある。
花後、心皮が離れ、各々が1個の果実になる。
果実は直径5㎜ほどの球形の核果で、秋に熟すと白粉を帯びた黒色になる。
多摩川への道路脇の植栽に絡みついて、花を咲かせていました。
微妙に色合いが異なっていますが、どちらも雌花です。
花弁のように見える大小3個づつの大きなものは萼片で、その内側に6個見えるのが花弁です。
花弁の先端は2つに割れており、左の写真では先端が茶色くなっているので分かりやすいと思います。
中央にはメシベがあり、その柱頭は6個あります。
2012/6/13
多摩川への道路脇の街路樹の下に生えていました。
最初、ヤマノイモかと思ったのですが、葉が互生している点、ムカゴがないことからオニドコロかと思いました。
ただ、葉も小さいし、花序や花の形がオニドコロと微妙に異なり、どちらかというとツヅラフジに近い気もします。
ここで、アオツヅラフジの雄株(雄花)ではないかと気が付きました。
改めて花の形状などを調べてみて、アオツヅラフジの雄花と判断しました。
2012/5/30 2013/7/5
5月末に咲いていた雌花ですが、7月には結実して、緑色の果実が付いていました。
球形の果実が5個付いているものは、見た目が梅鉢紋にそっくりです。
2012/7/5 2013/7/25 2013/8/19
7月初めには緑色であった果実も、7月末には薄紫から濃紺に色付き始めています。
8月になると完熟状態で、全て白粉を帯びた黒に近い濃紺になっていました。
ナンテン(Nandina domestica)
<キンポウゲ目・メギ科・ナンテン亜科・ナンテン属>
メギ科ナンテン属の常緑低木で、在来種。古い時代に中国から渡来したとの説もある。
日本では、西日本、四国、九州に分布し、海外では、中国やインドに分布する。
樹高は1~3mで、幹は真っ直ぐに伸び、縦の割れ目がある。
葉は互生し、3出羽状複葉で、葉軸や小葉軸は関節状になる。
小葉は長さ3~7cmの披針形で、葉先は尖り、基部は楔形になり、全縁。
花期は5月~6月で、枝先に大きな円錐花序を付け、多数の花を付ける。
花は直径6~7mmの白花で、萼片は3個ずつ輪状に多数付き、内側の6個が花弁状になる。
オシベは6個で、花糸は短い。メシベの花柱は短く、子房が大きい。
花後、萼片をオシベは全て落ち、柱頭が赤味を帯びることがある。
果実は液果で、直径6~7mmの球形。10月~11月に赤く熟す。
2012/7/3
多摩川に行く途中の公園で、花にクマバチなどが給蜜に訪れていました。
ナンテンの赤い実は印象に残っていますが、花に関してはあまり記憶にありません。
2012/12/27 2012/12/27 2013/1/11
12/27 夏に見かけたナンテンが、真っ赤な果実を付けていました。
真っ赤な球形の果実が、鈴なりに生っているのは人目を引きます。
1/11 ナンテンの実がすっかり無くなっていたため、別の場所でナンテンを葉を入れて撮りました。
ナンテンの実も、ヒヨドリの餌となり、あっという間に平らげられてしまいます。
このたわわに生っている実も、いつまで残っていることやら。
2013/5/7
春になり、若葉と共に花軸を伸ばし、花を付ける準備が始まっていました。
昨秋に果実をたわわに付けていた古い花軸も、まだ健在で、新旧そろい踏みといったところです。
まだ、ツボミは固く、花が咲くのはまだ先のようです。
2013/5/23
花軸のツボミがずいぶん大きく膨らみ、花が咲くのも近いようです。
2013/6/11
ツボミも大きく膨らみ、ちらほらと開花が始まりました。
白花のため、直ぐに茶色く変色を始め、きれいな花が見られる期間は少ないです。
2013/7/9
花もすっかり終わり、果実が膨らみ始めています。
ただ、成長途中で枯れてしまった果実も多く、茶色く変色したものが見られます。
2013/10/18
果実はすっかり大きくなり、色付き始めています。
もう一ヶ月もすると、真っ赤に色付いて来ることでしょう。
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から