タカ科・ミサゴ科・ハト科

タカ目・タカ亜目

 タカ上科タカ科(トビ、ツミ)

 タカ上科ミサゴ科(ミサゴ)

ハト目

 ハト科(カワラバト[ドバト]、キジバト)


トビ(Milvus migrans)

<タカ目・タカ亜目・タカ上科・タカ科・トビ亜科・トビ属>

タカ科トビ属んび属する鳥で、在来種。

ユーラシア大陸からアフリカ大陸、オーストラリアにかけて広く分布している。

日本にも広く分布しており、留鳥である。

比較的大型のタカで、体長は60cm強、翼開長は1.5mほどになる。

体色は、褐色と白色のまだら模様で、目の周りは黒褐色。翼の下面先端付近に白い模様がある。

トンビに油揚げをさらわれるという諺がありますが、鎌倉の海岸ではそれが実演されていた。

多数のトビが上空から弁当を狙って旋回していて、隙をついてかっさらっていくのである。

多摩川の河原ではそのようなことはないが、中州で魚をむさぼっている光景を2回見た。

2012/1/13

トビに2羽のカラスがちょっかいを出し、トビがそれをかわしながら上昇していくのを見かけました。

トビは、いかにもウザったそうに交し、カラスは執拗に追いかけていましたが、

相当高く揚がったところでやっとカラスがあきらめて降りてきました。

トビとカラスは犬猿の仲と聞いたことがありますが、本当に仲が悪いみたいですね。

2013/2/7            2013/3/7            2014/11/14

2013/2/7 土手を散歩していると、上空を旋回しながらトビが近づいてきました。

これほど近くで見たのは久しぶりです。

2013/3/7 1ヶ月前と同じように、土手を歩いていると後ろからトビが通り抜けて行きました。

かなり低かったので、羽の模様もよく分かります。

2014/11/14 この日、旋回しているトビが、上昇のためヘッドアップした所を捉えました。

そのため、左の2枚は逆光になっていますが、この写真では横から光があたっています。

光りが当って、翼の模様や胴体部の色、尾羽の模様などが良く見えています。

2013/9/3

トビが中州で、コイの上に乗って、辺りを気にしながら肉を引きちぎって食べていました。

何度か見かけた光景ですが、遠すぎたり、カメラを持っていなかったりで撮れていませんでした。

今日は、比較的近い場所でしたので、撮影できましたが、撮影中に邪魔が入りました。

ハシボソガラスです。魚の横取りを狙っているのでしょう。ちょっかいを出してきました。

トビも取られまいと、しっかりとコイを鷲づかみして、一歩も引きません。

そのうち、もう1羽、ハシボソガラスが現れて、挟撃です。

3匹で駆け引きをしていましたが、時間切れで結末は見られませんでした。


ツミ(Accipiter gularis)

<タカ目・タカ亜目・タカ上科・タカ科・ハイタカ亜科・ハイタカ属>

タカ科ハイタカ属に属する鳥で、在来種。

日本、朝鮮半島から中国、台湾、東南アジアにかけて分布している。

日本では基亜種が温暖な地域では周年生息(留鳥)するが、寒冷地では冬季に南下(夏鳥)することもある。

全長は、オスが27cm、メスが30cmで、翼開長50~63cmと小柄なタカである。

ハイタカほど尾羽が長くなく、風切り羽が5枚しか分かれない点で区別可能。

2013/12/18

アオサギのおかしな行動に気付いて撮った写真を後で見て、本種に気が付きました。

写真を撮った時には、アオサギの方しか見ていなかったので気が付きませんでした。

背面から見た写真のみのため、同定には苦慮していますが、ツミとしました。

オオタカほど大きくはなく、ハイタカほど尾羽が長くないと判断したためです。

また、風切り羽の数に関しては、角度が悪いのですが、5枚は数えられます。


ミサゴ(Pandion haliaetus)

<タカ目・タカ亜目・タカ上科・ミサゴ科・ミサゴ属>

ミサゴ科ミサゴ属に属する鳥で、在来種。

極地を除くほぼ全世界に分布し、日本では留鳥として全国に分布する。

北方では冬に減少し、南方では夏に減少するが、通年で見ることができる。

全長は60cm前後、翼開張は1.5m以上ある。

雌雄共、背中と翼の上面は黒褐色、腹部と翼の下面は白色、顔も白色で黒褐色の線が眼から首に通る。

肉食性で主に魚類を食べるので「魚鷹(うおたか)」の異名あるが、爬虫類、鳥類なども食べる。

獲物を見つけるとホバリングして静止し、一気に急降下して水面から足を伸ばして捕える。

2014/9/30

多摩川の河川敷を散歩中、上空を旋回する鳥を見かけました。

トビかと思ったのですが、翼長がトビより長いように思い、取りあえず写真を撮りました。

後で写真を見ると、トビの特徴である翼下面の白い模様がありません。

もしやと思い、ミサゴを調べてみると、頭部の模様など、ミサゴの特徴と一致しました。

この辺りは、イナ(ボラ)が群れることが多いので、餌場としては良い場所かもしれません。

2014/10/24

多摩川の河川敷を散歩しているとき、対岸近くを飛ぶ数羽の鳥が目に止まりました。

どうやら、先頭を飛ぶ鳥を後の数羽のカワウが追いかけているようでした。

それで、先頭の鳥をよく見ると、顔の部分が白く見え、魚をぶら下げて飛んでいます。

それで、ミサゴと分かりました。見かけたのは2度目となります。

追いかけられている理由は良く分かりませんが、以前、アオサギが同じように追いかけられていました。

このときは、アオサギが目の前で餌を取ったのを見て、カワウが横取りされた思ったのではと書きました。

今回はどうでしょう。今回も目の前で餌を取ったのを見て、同じように追いかけているのかもしれません。

アオサギの時もそうでしたが、執拗にミサゴを追いかけていました。スピードはカワウの方が早そうです。


カワラバト/ドバト(Columba livia)

<ハト目・ハト科・カワラバト亜科・カワラバト属>

ハト科カワラバト属に属する鳥で、帰化種。

本来ヨーロッパ、中央アジア、北アフリカなどの乾燥地帯に生息する鳥である。

それが、食用や伝令用として家禽化された。それが野生化したものがドバトである。

日本には、奈良時代に持ち込まれたといわれており、現在では日本全土に生息する留鳥となっている。

ユーラシア大陸に分布する野生種をカワラバト、再野生化したものをドバトとしているが、基本的に同一種である。

なお、家禽化された際、いろいろと改良されたため、白っぽいものから黒いものまで、体色の変異は非常の大きい。

元は、頭部が濃灰色、首に緑色の光沢、胸には赤紫色の光沢があり、背や翼の上面は灰色である。

たたんだ翼には2本の黒い帯が見られ、クチバシは灰黒色、脚は暗赤色をしている。

体長は30~35㎝ほど。首が短く、胸が盛り上がっており、これが鳩胸の語源。

ドバトの語源は、古くは寺社のお堂などに住んでいたことから、堂鳩→ドバトとなったのではと言われている。

世界中の都市部や市街地、公園などに多くいたものが、最近は地方にも分布を広げている。

2012/3/21

河川敷の芝生で、10羽前後のカワラバトの群れが、さかんに餌を啄んでいました。

右写真に写っているカワラバトが、原種に近い配色のようです。

餌の乏しい時期には、野草の種(イネ科の植物が多い)を啄んでいるようです。

そして、近くにはたいがい、スズメやムクドリがいて、同じように一緒に啄んでいます。

2013/12/12

多摩川の川縁で、たわわに実を付けるトウネズミモチに群がるカワラバトです。

ヒヨドリが群がっているのは、この時期、よく見かけますが、カワラバトは初めてです。

細い枝にぶら下がるようにしたり、羽ばたきながら、その実を盛んに啄んでいました。

その下にシャリンバイが実を付けていたのですが、それにも群がっていました。

2014/2/13

ヤマハゼの様子を見に行ったとき、近くで盛んに地面を突きまわっているカワラバトがいました。

よく見ると、体中にイノコヅチ付けています。イノコヅチのある所を突きまわった結果なのでしょう。

くっ付き虫の代表格の1つであるイノコヅチが、動物に種を運んでもらう典型例ですね。

おそらく、一度羽ばたくとほとんどの種子は、そこいらじゅうに飛び散ると思います。

2014/7/31                 2014/9/2

7/31 以前から、カワラバトの中に白と茶色の個体が1羽混じっていて、気になっていました。

この日、たまたま、採餌中の所に出くわし、近くから撮影できました。

撮影して気が付いたのですが、脚環が付けられていました。

飼育されていた鳩が、帰巣せずにカワラバトの群れに紛れ込んでしまったようです。

9/2 河川敷を歩いていて、脚環を付けた別のハトを見かけました。

伝書鳩が野生化し、河川敷に居付いているものが多少はいるようです。

2014/11/19

河川敷を散歩中、ヒョコヒョコと地を這うようにして移動しているカワラバトを見かけました。

きちんと羽をたたむことができず、足も曲げられないようです。

そのため、少し飛んでは、首から地面に突っ込み、また、体を持ち上げて少し飛ぶのを繰り返しています。

背中の羽毛が乱れているので、大型の猛禽類に襲われたものと推測されます。

ときどき、羽毛や骨が散乱しているのを見ますし、ムクドリが押さえつけられているのを見たことがあります。

このとき、人が通りかかったので猛禽類が逃げ、ムクドリは、このカワラバトのように地を這うように逃げました。

このとき見た猛禽類は、トビよりは小さかったと思いますが、種類は不明です。ツミだったかもしれません。


キジバト(Streptopelia orientalis)

<ハト目・ハト科・カワラバト亜科・キジバト属>

2012/4/12           2012/4/25           2012/4/25

ハト科キジバト属に属する鳥で、在来種。

日本も含め、ユーラシア大陸東部に生息する。

全国で見られるが、東北や北海道では、越冬のために南下する夏鳥となる。

体長は30cm強、体色は茶褐色から紫灰色で雌雄同色。

翼は、黒と赤褐色の鱗片状の模様があり、首の側面に青と白の横縞模様がある。

最近は市街地でも繁殖していて、良く見かけるようになった。

なお、朝早くからデデッポポー デデッポポーと大きな声で鳴いているのは、本種である。

2012/4/12,25

河川敷でキジバトを初めて確認したのは 2012/3/1 です。

このときは、枝に止まって、デデッポポー デデッポポーとよく鳴いていました。

次に見たのは 2012/4/12 で、このときも1羽でした。

2012/4/25 に見かけた時は、5羽で採餌中でした。