バッタ目・キリギリス亜目・キリギリス下目
キリギリス上科キリギリス科(ホシササキリ)
バッタ目・キリギリス亜目・コオロギ下目
コオロギ上科コオロギ科(エンマコオロギ)
ホシササキリ(Conocephalus maculatus)
<バッタ目・キリギリス亜目・キリギリス下目・キリギリス上科・
キリギリス科・ササキリ亜科・ササキリ族・ササキリ属>
日本では、本州の東北南部以南、四国、九州、南西諸島に分布する。
日本以外では、朝鮮半島、台湾、東南アジア、アフリカに分布する。
出現時期は8月~10月で、体長は15mm前後(翅端まで22~25mm)である。
日本に生息するササキリの中では最も小型になる。
体色は、緑色か褐色。翅は淡い褐色で、側面に名前の由来でもある黒褐色の点が線上に並ぶ。
また、頭頂から前胸背面にかけて黒線と白線が並行して通る。
鳴き声は、シリリリリ…という鳴き方を続けるが、音が小さいため、よほど注意して聞かないと分からない。
2013/9/9
土手の草むらを横切った時、小さなバッタが飛ぶのが見えました。
よく見るとホシササキリのメスでした。赤みを帯びた産卵管が見えています。
以前から生息していたものと思いますが、全く気が付いていませんでした。
2013/9/10
翌日、改めて土手を調べてみると、かなりの数のホシササキリが生息していました。
草むらに踏み込むと、あちらこちらからホシササキリが飛び出してきます。
オスを探して撮影してみました。翅や胸部背面の模様の特徴がよく分かると思います。
なお、触角が体長の2倍ほどあるので、触角は一部しか写っていません。
2013/9/17
褐色型のホシササキリを探しに、土手の草むらに入ったのですが、直ぐに見つかりました。
前回は気が付きませんでしたが、褐色型の個体もかなり生息しています。
最初に見つけたのは、メスの個体でした。右はその一部を拡大したものです。
左の写真で、妙に上側や右側が空いていますが、これは触角が左隅に向かって伸びているからです。
見えづらいと思いますが、細い線が伸びているのが分かると思います。
この隅で触角の先が草陰に入ってしまっているので、途中までしか写っていません。
2013/9/17
次にオスの個体を見つけました。やはり、上部が空いているのは触角の1本が伸びているからです。
この写真では見づらいので、赤い線を触角の上に書き入れてみました。
奥の触角は、ほぼ真っ直ぐに上に伸び、体長の2倍ほどの長さであるのが分かると思います。
なお、もう1本の触角は、ほぼ90度曲げて手前に伸びていますので、基部のみ見えています。
ササキリ属の仲間
実家近くの土手でも多くのホシササキリがおり、歩くと次々と飛んで逃げるような状態です。
そのような所から少し離れた田んぼの畔で見かけた、ササキリ属の仲間です。
いずれも、ホシササキリに負けず劣らぬ長い触角の持ち主でもあります。
ウスイロササキリ(Conocephalus chinensis)
日本では、北海道から本州、四国、九州とほぼ全国に分布する。
出現時期は6月~11月で、体長はオスで25~32mm、メスで28~33㎜である。
日本のササキリ亜科の中では最も細長く、明るい緑色の体色に、腹端を超える長い薄茶色の翅を持つ。
コバネササキリ(Conocephalus japonicus)
日本では、北海道から本州、四国、九州、南西諸島と全国に分布している。
出現時期は9月~11月で、体長は15mm前後、体色は緑色型と褐色型がある。
触角は、体長の3倍以上の長さがある。翅は褐色で、腹端に辛うじて届く程度で、飛翔能力はない。
エンマコオロギ(Teleogryllus emma)
<バッタ目・キリギリス亜目・コオロギ下目・コオロギ上科・
コオロギ科・コオロギ亜科・フタホシコオロギ族・エンマコオロギ属>
コオロギ科エンマコオロギ属のコオロギで、日本全土に広く分布する。
コオロギの中では最大種で、一般にコオロギといえば本種のことを指す。
体長は30㎜前後で、背面は一様に黒褐色で、腹面は淡褐色。
頭部は大きく、光沢のある半球形で、触角は細く、体よりも長い。
名前の由来は、複眼の周りの黒い模様と、その上の淡褐色の帯が眉に見え、閻魔大王の憤怒面に似ることによる。
昼間は草木の茂みや枯れ草などの陰に潜み、夜になると周辺を徘徊する。灯火に飛来する事もある。
食性は雑食で、植物以外に小動物の死がいなども食べる。
オスは、前翅を立ててこすり合わせ、コロコロリーリー...と鳴く。
2012/10/5
多摩川からの帰り、土手の階段でエンマコオロギのメスを見かけました。
河原の草むらから鳴き声が聞こえていましたので、居ることは分かっていました。
しかし、草むらで探すのは骨が折れます。よく見える所に出ていたのはラッキーでした。
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